MICS NEWS Vol.5 Number 10  
         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

J−004.九州大学と総合商研(札幌市)は、いろんな食べ物や飲み物の味を指標ごとに数値に置き換え、データベース化する事業を開始。「テイスター」など人間の感覚に頼らず安定的な分析が可能になる。
    (茨城新聞   2005. 1. 1 33面)

J−006.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構などが開発している、農業用ロボット(無人田植機など)を紹介。
    (日本農業新聞 2005. 1. 1特集19面)

J−012.ニチロは、サメの軟骨から複数のペプチドを抽出する技術を確立。サメのペプチドには血圧低下作用があり、健康食品原料として実用化を目指す。
    (日経産業新聞 2005. 1. 4  1面)

J−016.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センターは、セルロースを土壌に添加することで土壌微生物が活性化し、ウイルスの働きを抑えられることを突き止めた。ウイルスの土壌伝染防止のための臭化メチル剤に代わるものと期待される。
    (日本農業新聞 2005. 1. 5 11面)

J−018.東京工業大学は、ナノメートルサイズの金属微粒子を使い、生体内のタンパク質を分離・回収する技術を開発。これまでの遠心分離機を使った分離作業の数十分の一の時間に短縮できる。
    (日経産業新聞 2005. 1. 5  8面)

J−019.京都大学は、パーキンソン病のサルの脳に移植した胚性幹細胞からドーパミンを分泌させ、症状を改善させることに成功したことを米科学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インヴェスティゲーション」オンライン版に4日発表。
      (産経新聞   2005. 1. 5  1面)
      (毎日新聞   2005. 1. 5  3面)
      (茨城新聞   2005. 1. 5 21面)

J−030.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所(枕崎)は、鹿児島県と沖縄県の「べにふうき」幼木茶園で、畝間にソルガムを植え付けてあることで防風対策に効果的だったことを確認。
    (日本農業新聞 2005. 1. 6  9面)

J−033.海洋研究開発機構は、マリアナ海溝の世界最深部に生息する好熱菌ジオバチルスカウストフィラスの全ゲノム解読したと、英分子生物学専門誌「ニュークレイック・アシッド・リサーチ」12月号に電子版で掲載された。
    (科学新聞   2005. 1. 1  2面)
J−034.(独)農業生物資源研究所と大阪大学、科学技術振興機構のチームは、植物細胞内の小器官プラスチドにある二つのタンパク質が、共生菌との共生関係を制御していることを突き止めた。少ない肥料でも生育する植物の品種作りに役立つ可能性があるという。
    (科学新聞   2005. 1. 1  1面)

J−039.栃木県農業試験場は、牧草のギニアグラスとライ麦を輪作作物に活用して、土壌消毒なしで根腐れ病の発生を抑制できるコンニャクの栽培法を開発。
    (日本経済新聞 2005. 1. 7 39面)

J−041.五洋建設は、畜舎などの臭気を酵素で分解する「酵素水脱臭システム」を開発。室内実験では、アンモニアを90%以上除去することができたとしている。
    (日経産業新聞 2005. 1. 7  8面)

J−044.島津製作所は、試験管内でタンパク質を合成できる昆虫由来の試薬キット「トランスダイレクト インセクト セル」を開発、販売を開始。
    (フジサンケイビジネスアイ 2005. 1.10  8面)

J−055.大阪府立大学は、野菜の接ぎ木苗ロボットの実用化を開始。プラグ・イン接ぎ木法で、止め金具を使わなくても外れにくく人に比べ数倍も効率的に作業ができる。
    (日本農業新聞 2005. 1. 9  1面)

J−058.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター北陸研究センターは、大豆栽培用に開発した「耕うん同時畝立て栽培」が野菜作りにも効果が期待できるとして応用試験を進めている。
    (日本農業新聞 2005. 1.12 11面)

J−059.(独)農業生物資源研究所は、繭から採れるセリシン100%のゲルの製法を確立。セリシンは人間の皮膚の保湿成分アミノ酸合成が似ているため、やけどの治療などに実用化が期待される。
    (信濃毎日新聞 2005. 1. 7 33面)

J−070.東京大学は、てんぷら油などの廃植物油を原料に、バイオディーゼル燃料を効率よく製造する技術を開発。地域ごとの小規模施設でも、低コストで燃料生産ができ、資源の有効活用に期待できる。
    (日経産業新聞 2005. 1.12 10面)

J−078.滋賀県竜王町の稲作農家が組織する「竜王町稲作経営研究会」は、今春、町からバイオディーゼル燃料の供給を受けて農業用トラクター11台を使った試験を開始する。
    (日本農業新聞 2005. 1.13 10面)

J−079.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所は、茶葉の含水量を1秒以内で高精度に測定する技術を開発。電気的な刺激を与えて含水量を割り出し、含水率80%までの高含水茶葉の測定データを取得することができる。
    (日本農業新聞 2005. 1.13  9面)

J−081.日本ビクターは、トウモロコシのデンプンから合成されたプラスチック「ポリ乳酸」で耐熱性のあるDVDを開発。2〜3年後の製品化を目指す。
    (毎日新聞   2005. 1.10  8面)

J−090.ユニチカとNECは13日、植物原料のポリ乳酸にケナフの繊維を混ぜて、耐熱性と耐久性を高めたプラスチックを実用化したと発表。
    (日経産業新聞 2005. 1.14  9面)
    (日本経済新聞 2005. 1.14 13面)

J−093.東京工業大学、山之内製薬などは、タンパク質を自動分離できる技術を開発。従来、タンパク質の分離には時間や手間がかかっていたが、新技術では半日以下で分離できるなど10倍以上の効率化ができる。
    (日本経済新聞 2005. 1.14 15面)

J−107.日本ガイシと京都大学はDNAチップを使う遺伝子診断に、DNAチップ自体が発光する機能を持たせることで、コストや手間を減らすことできる技術を開発。
    (日本経済新聞 2005. 1.17 21面)

J−124.大阪大学は、タンパク質溶液にレーザーを照射し、溶液攪拌により結晶を成長させる結晶化技術を開発。
    (日刊工業新聞 2005. 1.19 29面)

J−127.東京大学は、感染性胃腸炎の病原体ノロウイルスを5〜10分で検出する迅速診断法を開発。
    (日本経済新聞 2005. 1.18夕14面)

J−135.大阪大学とニコンは、深紫外レーザーを用いタンパク質結晶の球状加工に成功。タンパク質結晶を球状にしたのは初めてで、球状にするとX線で結晶構造を調べる時にデータの質が向上し、解析時間も短縮できる。
    (日刊工業新聞 2005. 1.20  1面)

J−140.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構近畿中国四国農業研究センターは、低たんぱく米「LGCソフト」の消化されやすいたんぱく質の含有量が、穂肥の窒素施用に影響を受けることを明らかにした。窒素施用量と収量の関係も今後明らかにし、品質の高い低たんぱく米が生産できる栽培体系の確立を目指す。
    (日本農業新聞 2005. 1.21 12面)

J−141.プレスクライブ・ゲノミックスは、食品の試料を簡単に採取保存できるカプセル容器を開発。生分解性プラスチック製で、カプセル開口部に付いているプラスチック製の歯を食肉などに押し当てるだけで、肉片を切り取り試料採取ができる。ナイフを使用しないのでナイフの消毒が不用になり手間が省ける。
    (日本経済新聞 2005. 1.21 15面)

J−159.住友ベークライトとDNAチップ研究所は、3時間で遺伝子検査が可能なDNAチップを開発。新型チップは、プラスチック製チップの上でDNAを効率よく増幅させる技術を使い、検出感度を従来の100倍以上に高めた。
    (日本経済新聞 2005. 1.24 11面)

J−171.(独)物質・材料研究機構は24日、強力な磁石を使って無重力のような環境を擬似的に作り出し、タンパク質の高品質結晶を作り出せることを実証した。
    (日刊工業新聞 2005. 1.25 35面)
   (フジサンケイビジネスアイ 2005. 1.25  1面)

J−174.オリンパスは、細胞を生きたまま長期間観察できる顕微鏡システムを開発。試料を載せるステージに細胞を長期間培養できる機能を組み込み、細胞内の遺伝子やタンパク質の動きを約3週間にわたって撮影することができる。
    (日経産業新聞 2005. 1.26 10面)

J−187.ユニチカは26日、植物由来のポリ乳酸を使い耐熱性の高い発泡タイプの成型品を作る技術を開発したと発表。食品トレーや弁当容器などに使用すれば、食べ残しなどの生ゴミと一緒にコンポストに入れればたい肥にもできる。
    (日経産業新聞 2005. 1.27 13面)
    (日本経済新聞 2005. 1.27 15面)

J−190.(独)農業生物資源研究所は、遺伝子組み換え技術でコエンザイムQ10をイネに生産させる技術を確立。コメとしてそのまま食べれば効率的にコエンザイムQ10が摂取でき、イネ全体に含まれているため、原材料としての供給も可能になるという。
    (日刊工業新聞 2005. 1.28  1面)

J−199.埼玉県農林総合研究センターは、岩崎電気の農業害虫駆除用ランプ「エコイエロー」の照明効果が、ソバの収量増につながることを実証。
    (日経産業新聞 2005. 1.28  7面)

J−085.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センターと北海道大学などは、無人ヘリコプターで小麦の生育状況を上空から撮影し、GPSで位置を割り出して区画ごとに最適量の肥料を施す新農法の実用化に向けた実証段階に。
    (西日本新聞  2005. 1.12夕10面)

J−086.埼玉県農林総合研究センターは、県内農地の土壌情報をデジタル化し、地図に載せて検索を可能にした「デジタル土壌図」を作成。施肥設計や土壌に適した農作物の栽培計画に役立つ。
    (日本農業新聞 2005. 1.14 13面)

I−189.(独)農業・生物系特定産業技術研究機構東北農業研究センターが開発した条間だけを耕す「有芯部分耕」栽培法が、大豆の育成を促す効果があることを確認。通常の全層耕起栽培より開花期までの生育量が増えることを確かめ、根粒も多く、旺盛な生育を見せている。
    (日本農業新聞 2004.12.29  9面)

J−048.(独)物質・材料研究機構は、半導体スイッチの10分の1の大きさで、消費電力が100万分の1に抑えられる「原子スイッチ」を開発。
    (産経新聞   2005. 1.10  9面)

J−166.大阪大学は、廃棄されたパソコンや携帯電話などの基板から、メッキ材料の金を「クロノバクテリウム・ビオラセウム」という細菌を使い回収する方法を開発。現在行われているシアン溶液を使う方法に比べ、環境汚染の危険が少なく低コスト。
    (常陽新聞   2005. 1.25  3面)





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