MICS NEWS Vol.14 Number 6

          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             

”F−005.北海道大学は京都大学、農業環境技術研究所と共同で、花を咲かせる遺伝子の働きを手掛かりに開花の時期を正確に予測する手法を開発した。農作物の収量向上や、通年出荷しやすい品種作りに役立つと期待される。温暖化による気温上昇を考慮した品種改良などに使える。
           【日経産業新聞 2013. 8.20朝刊 10面】“


”F−012.農業生物資源研究所は農研機構作物研究所、東京農工大学と共同で、「タカナリ」という収穫量の多いイネで光合成の速度を高める遺伝子「GPS」を突き止めた。葉の内部で光合成を担う細胞の数を増やしていた。収穫量がより多いイネの品種開発などに役立つ成果。 
          【日本経済新聞 2013. 8.29朝刊 42面】 
          【日経産業新聞 2013. 8.29朝刊 11面】 
          【日本農業新聞 2013. 8.29朝刊 16面】 
          【化学工業日報 2013. 8.29朝刊  5面】 
          【日刊工業新聞 2013. 8.29朝刊 21面】 
          【食品産業新聞 2013. 9. 2朝刊 10面】 


”F−018.農業環境技術研究所は、植物に広く生息する微生物の中に紫外線吸収能力を有する種類がいることを発見した。同研究所が保有する2万株の微生物から約200株を選別して調べたところ、稲や小麦、大豆、トマトなど一般的な植物に生息しているメチロバクテリウム属の微生物が紫外線を吸収することが分かった。
         【山形新聞 2013. 8.23朝刊 29面】“


”F−028.信州大学は、京都大学大学院、農業環境技術研究所、マレーシア・マラヤ大学と共同で、マレーシアの熱帯雨林に生息する新種のカメムシ7種を発見した。アリなどを幹の中に共生させる植物「オオバギ」に寄生しており、自身の見た目をアリに似せる「擬態」によってアリなどの攻撃を免れていることも判明した。
       【信濃毎日新聞 2013. 9. 6朝刊 33面】“


”F−039.東海大学と熊本県農業研究センターは共同で、昆虫病原性糸状菌の発芽を促進する約20種類のたんぱく質を特定することに成功した。糸状菌を増殖させて害虫を駆除する「生物農薬」の実用化に貢献すると期待される。糸状菌は人体には無害とされ、環境負荷の少ない農薬となることが期待されている。 
          【日刊工業新聞 2013. 9.13朝刊 19面】 
          【化学工業日報 2013. 9.13朝刊  4面】
           【日本経済新聞 2013. 9.17朝刊 11面】 
          【日経産業新聞 2013. 9.17朝刊 10面】“


”F−042.農業生物資源研究所、中国・西南大学などの共同研究チームは、カイコの脳などの細胞でたんぱく質を作る約1万1000種類の遺伝子の情報を解読した。病原性の微生物から身を守るたんぱく質などを作る未発見遺伝子も新たに約3000種類見つかった。新しい農薬の開発や、遺伝子組み換えカイコを使った医薬品や検査薬の開発が期待される。
           【日本経済新聞 2013. 9.18朝刊 38面】 
          【日刊工業新聞 2013. 9.18朝刊 15面】
           【化学工業日報 2013. 9.18朝刊  1面】 
          【日本農業新聞 2013. 9.18朝刊 16面】 
          【日経産業新聞 2013. 9.19朝刊 11面】 


”G−007.岡山大学資源植物科学研究所は、植物が状況に応じて栄養分を適切な器官に分配する仕組みの一端を明らかにした。イネを調べた実験で、環境中のマンガン濃度を感知するたんぱく質を発見。マンガンが不足する状況下で同たんぱく質は、新葉や穂に優先的にマンガンを供給する役割を果たすことが分かった。
         【日刊工業新聞 2013. 9.24朝刊 15面】“


”G−008.理化学研究所とコロンビアの国際熱帯農業センター(CIAT)は共同で、タピオカでん粉の原料として知られるキャッサバの系統間の塩基配列を網羅的に解析し、1万カ所以上の塩基の違いであるDNA多型を見つけ出した。ストレス応答や病害耐性に関与する遺伝子と、DNA多型との関連性が明らかになった。 
      【化学工業日報 2013. 9.24朝刊  5面】“


”G−011.農研機構花き研究所は香川大学と共同で、世界で初めて植物の開花を抑える花成抑制ホルモン「アンチフロリゲン」を、菊から発見した。葉で作られたアンチフロリゲンが茎頂部に移動して花芽形成を阻害する。開花時期の調整が可能になれば、農作物の安定生産が期待できる。 
            【読売新聞 2013.10. 1朝刊 35面】
           【日本農業新聞 2013.10. 1朝刊 18面】
           【化学工業日報 2013.10. 1朝刊  5面】 
          【日刊工業新聞 2013.10. 1朝刊 21面】 
          【日本経済新聞 2013.10. 1夕刊 14面】  
         【日経産業新聞 2013.10. 2朝刊  7面】   
          【毎日新聞 2013.10. 3朝刊 17面】   


”G−014.国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、9月25日に茨城県つくば市でイネいもち病に関する国際ネットワーク研究の集会を開催した。国際稲研究所(IRRI)は、IRRIが所有する系統から新たに発見した、いもち病抵抗性遺伝子「Pi40」が、葉いもちに対して極めて効果が高いと報告した。
        【日本農業新聞 2013. 9.26朝刊 16面】“


”G−030.農業生物資源研究所は、タバコから抽出した有効成分「スクラレオール」が、トマトに青枯病の抵抗性を持たせることを明らかにした。植物寄主性のネコブセンチュウの防除にも効果があり、新規農薬の原体になると期待している。トマト青枯病は土壌伝染性の難防除病害。発病すると一部の葉が急にしおれ、最終的に株全体が枯死する。 
          【日本農業新聞 2013.10. 3朝刊 16面】“


”G−047.自然科学研究機構基礎生物学研究所は、植物の生長に必要なたんぱく質を作り出す酵素を発見した。五炭糖の1つアラビノースをたんぱく質に付加させる酵素「HPAT」で、この働きによって、植物の細胞壁形成時の足場になるなど機能していることがわかった。同酵素の活性を調節する技術を応用すれば、軟らかな食感を持つ野菜など作出できる可能性がある。 
          【化学工業日報 2013.10. 8朝刊  4面】“


”G−060.鳥取大学は、胞子を作る量が極めて少ないきのこ(無胞子性品種)の育成に有効な遺伝子「stPP1」をウスヒラタケから発見した。胞子を出さない品種の育成は、胞子の吸引による呼吸器疾患など菌床栽培で問題になっている健康障害の対策につながる。DNAマーカーを使い、無胞子性の原因遺伝子のstPP1を発見した。
       【日本農業新聞 2013.10.11朝刊 16面】“







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