MICS NEWS Vol.14 Number 5

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

”D−060.農業環境技術研究所と海洋研究開発機構は共同で、3カ月先のコムギとコメの豊凶を予測できる技術手法を開発した。気温と土壌水分量の季節予測データを用いて、その年の収量と、前年の収量を比較し、割り出すという技術。全世界レベルでの利用が可能で、世界の穀物生産の動向を監視するうえで、有用な予測ができる。
   【化学工業日報 2013. 7.22朝刊  5面】
             【毎日新聞 2013. 7.22夕刊 10面】 
          【日刊工業新聞 2013. 7.23朝刊 17面】 
          【日本農業新聞 2013. 7.23朝刊 18面】 


”D−067.山口県農林総合技術センターは、圃場(ほじょう)の地下水位制御システム「FOEAS(フォアス)」の疎水材として竹炭の有効性を確かめた。5年間の調査では耐久性が高く用排水機能が維持できた。FOEASは農研機構と民間企業が共同で開発した。圃場内に埋設したパイプで、水位を地下30センチから地上20センチの範囲で管理することができる。
           【日本農業新聞 2013. 7.24朝刊 14面】“


”D−068.京都大学と食品総合研究所、酒類総合研究所は共同で、植物から作るバイオエタノールを高効率で生産する技術を開発した。植物を発酵してバイオエタノールを生産する際に、酢酸に強い遺伝子組み換え酵母を利用。酢酸を使ってエタノールの生産性が落ちる原因となる雑菌の繁殖を抑える。生産効率は従来の数倍に高まる可能性がある。
           【日経産業新聞 2013. 7.25朝刊 11面】“


”E−002.水産総合研究センターは、赤潮の被害を軽減するため、養殖ブリの稚魚を早期に生産する技術を開発した。飼育環境条件を調整することでブリを通常より半年早い11月に産卵させ、稚魚を体長12センチまで成長させることに成功。この稚魚を1年間で出荷が可能な4キログラムに育てることができた。
            【日刊工業新聞 2013. 7.29朝刊 13面】 
          【化学工業日報 2013. 7.30朝刊  4面】 
        【日刊水産経済新聞 2013. 7.30朝刊  2面】“


”E−003.大阪大学と宮崎県総合農業試験場は、農産物や食料品に残る農薬を短時間で分析する技術を開発した。従来は2種類の装置を使っていたが、1台で約500種類の農薬を検知でき、成分を抽出した後の分析に要する時間も10分と従来の6分の1に短縮できる。2年以内の実用化を目指す。
           【日本経済新聞 2013. 7.30朝刊 15面】“


”E−022.農業生物資源研究所は関東化学(株)、国立医薬品食品衛生研究所と共同で、化粧品の毒性検査に使える人間の角膜組織を作ることに成功した。生きたウサギの目を使う、現在の検査に代わる方法として有望。コラーゲンで作った極薄のシートに、研究用に培養された人間の角膜上皮細胞を加え、厚さ0.05ミリの角膜組織を作製した。
             【読売新聞 2013. 8.11朝刊 32面】 
          【化学工業日報 2013. 8.12朝刊  1面】  
         【日本経済新聞 2013. 8.13朝刊 15面】 
          【日経産業新聞 2013. 8.13朝刊  5面】 


”E−023.農業生物資源研究所と麻布大学は、世界で初めて、超低温保存した子豚精巣から精子を作り出し、正常な子豚を誕生させることに成功した。繁殖能力を持たない子豚の精巣を長期保存し、精子を得ることが可能となる。希少な家畜遺伝資源の保存・利用に応用できる基盤技術として期待できる。
           【日本農業新聞 2013. 8.13朝刊 16面】 
          【化学工業日報 2013. 8.13朝刊  4面】 


”E−027.(株)バイオピークは、臨床検査薬などに活用できる抗体を、遺伝子組み換え技術と微生物を用いて量産できる技術を開発した。量産した抗体を使用すれば、検査薬の製造コストを削減できる。新しい技術は、抗体と酵素を遺伝子レベルで融合させて微生物に導入することで、酵素一体型の組み換え抗体を量産する。
         【上毛新聞 2013. 8. 9朝刊 11面】“


”E−028.福井県食品加工研究所は、乳酸菌を添加した梅酒の製造技術を開発した。乳酸発酵により、味がまろやかさを帯びるほか、生菌が入った状態での流通も可能。乳酸菌は梅酒中のリンゴ酸や糖を原料に乳酸を生成し、味に変化をもたらす。味がまろやかになるので、梅酒の中でも糖分が少なめのものだと、より変化が際立つ。
      【福井新聞 2013. 8.10朝刊  6面】“


”E−037.農水省は、生産現場への導入を目指す新技術をまとめた「農業新技術2013」の普及を後押しするため、「農業新技術2013解説編」を作成した。今年4月に発表した五つの新技術について分かりやすく解説し、導入を検討している生産者や、普及指導機関での活用を見込む。
           【日本農業新聞 2013. 8.16朝刊 16面】







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