”C−053.農研機構動物衛生研究所と(株)機能性ペプチド研究所は、血清などの成分を使わない保存液でブタの体外受精胚を超低温保存でガラス化(固化)し、借り腹のブタに移植して子豚を生産することに世界で初めて成功した。生体輸送費用を削減し、病気の伝播(でんぱ)を防ぐといった効果がある。 【日本農業新聞 2012. 6.19朝刊 14面】 【化学工業日報 2012. 6.19朝刊 5面】 ”C−058.広島大学は、人工酵素を使い遺伝子を効率よく組み換える手法を開発した。実用化すれば家畜や農作物の品種改良の精度を高めるだけでなく、遺伝子治療への応用も期待できる。遺伝子の一部をピンポイントで置き換えられるのが特長。遺伝子組み換え技術は偶然による部分が多かったが、今回の手法を使えば成功率の飛躍的な向上が期待できる。 【中国新聞 2012. 6.19朝刊 27面】“ ”C−060.広島大学は、理化学研究所、愛媛大学と共同で、次世代の遺伝子操作技術とされる人工酵素ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)を用いて、生きた胚での1細胞単位で遺伝子発現を可視化・定量化することに成功した。作物や家畜分野では、有用形質を持つ品種を短期間で開発することに役立つ基盤技術となりそうだ。 【化学工業日報 2012. 6.20朝刊 5面】“ ”C−062.首都大学東京は、福島県林業研究センターと共同で、放射線のエネルギーを蓄積し、加熱すると発光する熱蛍光体を利用して樹木や地面の線量分布を測定する技術を開発した。従来と比べて低価格で放射性物質の汚染状況を調査できる。低コストのため、森林や河川、海の線量分布をきめ細かく測定できる。 【日刊工業新聞 2012. 6.21朝刊 28面】“ ”C−073.オランダのユトレヒト大学とデルフト工科大学は、共同で、石油資源に依存せず、林業での廃材などバイオマスを原料にプラスチックなどを高効率で製造可能にする新しい触媒を開発した。この触媒は微小な鉄球で構成され、直径は20ナノメートル(ナノは10億分の1)ほど。 【日刊工業新聞 2012. 6.22朝刊 20面】“ ”C−076.農研機構中央農業総合研究センターは、納豆にジャガイモの病害を防ぐ効果があることを突き止めた。納豆を種イモと一緒に土に混ぜ、発病を抑える効果を示す「防除価」を求めた。100に近いほど防除効果が高いとみる指数で、43.0を示し、農薬を使った場合の半分程度の効果が得られた。納豆菌は他の菌やカビを寄せつけない性質を持つことが知られている。 【朝日新聞 2012. 6.25朝刊 35面】“ ”D−004.福岡県森林林業技術センターは、タモギタケの菌床栽培で、培養日数と培地量を慣行より減らしても同程度の収量が得られる栽培法を開発した。培養瓶のキャップに、慣行栽培で使うウレタンフィルターがなく、酸素が入りやすいSTキャップを使う。菌糸がまん延するまでの培養日数を慣行の10〜15日から10日に短縮できる。 【日本農業新聞 2012. 6.29朝刊 16面】“ ”D−016.山梨県果樹試験場は、温暖化で着色不良が問題になっている赤色系ブドウ品種の着色向上技術を開発した。着色始めの1、2週間後に果房上部の葉を1、2枚除くと、成熟期に果皮中の色素のアントシアニン含量が増えて色付きが良くなり、秀品率が高まる。糖度が高まって減酸も早まる。 【日本農業新聞 2012. 7. 4朝刊 16面】“ ”D−030.(株)ブリヂストンは、世界で初めて天然ゴム原料「パラゴムノキ」の病害診断技術を確立した。DNAを利用した病原菌検出や天然ゴムを含むラテックス(乳液)の成分分析などの技術で病害を早期に発見し、土壌中の病原菌の検出を定量化することが可能となった。 【日経産業新聞 2012. 7.11朝刊 17面】 【日刊工業新聞 2012. 7.11朝刊 5面】 【日刊自動車新聞 2012. 7.11朝刊 3面】 【化学工業日報 2012. 7.12朝刊 3面】“ ”D−042.岐阜県立恵那農業高等学校は、全国で1千株しか自生が確認されていない絶滅危惧種、ヤチシャジンの組織培養に初めて成功した。4年間の栽培実験の結果、薄紫色のかれんな花が初めて開花した。絶滅の危険性が極めて高い絶滅危惧IA類に指定されているヤチシャジンは、キキョウ科ツリガネニンジン属の宿根草。 【岐阜新聞 2012. 7.13朝刊 1面】“ ”D−048.北海道栽培漁業振興公社は、稚ナマコの人工育成に本格的に乗り出す。天敵「シオダマリミジンコ」の駆除技術などが確立し、安定生産にめどが付いた。同公社は北海道立総合研究機構栽培水産試験場の協力で、シオダマリミジンコをろ過して取り除く方法を確立した。 【北海道新聞 2012. 7.18朝刊 1面】“ ”D−050.愛知県農業総合試験場は、施設園芸の夏季高温対策として、超微粒ミスト(ドライミスト)を噴霧して施設内の平均気温を4〜7度引き下げる技術を開発した。水滴が細霧冷房装置の半分ほどと小さく、気化しやすい。周囲の気化熱を奪って気温が下がる仕組み。植物が濡れないため、病気発生の原因になりにくい。 【農業共済新聞 2012. 7.18 9面】“ |
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