”L−072.農研機構は、稲わら由来バイオエタノールの低コスト化を図るため、未利用成分の有効活用を目指す。稲の部位や品種によっては、セルロースなどに比べ前処理が容易な「易分解性糖質」が多く存在し、糖化効率向上に寄与することを確認した。易分解性糖質を温存する新しい製造プロセスも開発した。 【化学工業日報 2012. 3.22朝刊 11面】“ ”L−073.岩手県農業研究センターと岩手生物工学研究センターは、新たに開発したムットマップ法という遺伝子解析法を活用し「ひとめぼれ」を超える良食味系統を選抜した。同法は、従来判定が難しかったわずかな形質の違いを左右する有用遺伝子を特定できる。また、特定にかかる時間も最短で1年と、従来の3分の1程度になる。 【日本農業新聞 2012. 3.22朝刊 1面】“ ”L−075.(株)テクノ菱和は、外気を空調に積極活用する省エネ型の植物工場管理システムを開発した。野菜を栽培しやすい温度、湿度、二酸化炭素濃度などのデータと組み合わせて、外気を取り込む弁の開閉を制御する。栽培用の棚、野菜に二酸化炭素や溶液を供給する装置、空調機、栽培用の照明などで構成する。 【日経産業新聞 2012. 3.22朝刊 2面】“ ”L−076.農研機構果樹研究所は、果樹病害である白紋羽病の防除技術を開発した。温水を果樹の周辺に点滴して地温を上昇させ、高温に弱い病原菌を死滅させるもの。薬剤処理に比べ、低コストな点が特徴。今後は温水処理技術の普及拡大を図るとともに、非病原性菌を活用した予防技術の実用化を目指す。 【化学工業日報 2012. 3.23朝刊 3面】“ ”L−089.静岡理工科大学、帯広畜産大学、(株)光コーポレーションは、共同で、1000〜1万匹のウナギから日本種を迅速に判別する「全品DNA鑑定法」を開発した。遺伝子増幅によるPCR判別法に、高感度・迅速定量用リアルタイムPCRの解析技術を組み合わせ、ハイスループットでの判定を実現した。1検体当たりDNA抽出が10円程度と鑑定コストを大幅に低減することが可能になる。 【化学工業日報 2012. 3.23朝刊 12面】 【日経産業新聞 2012. 3.26朝刊 11面】“ ”L−091.京都大学は、DNA鑑定でクニマスと識別する方法を確立した。西湖に生息する、外見上クニマスと酷似しているヒメマスとの判別が容易になる。クニマスのDNA識別確立を受け、細胞内のミトコンドリアを分析することで簡易にクニマスかどうか判別できる方法も開発した。所要時間は3〜4時間、費用も1固体当たり数十円でできる。 【山梨日日新聞 2012. 3.26朝刊 22面】“ ”L−095.広島県食品工業技術センターは、見た目や風味、栄養を保ちながら肉や魚を軟らかくする技術を開発した。野菜や果物向けだったセンター独自の技術を肉や魚にも応用できるように改良した。新技術は、食材を凍結、解凍して細胞の結合を緩め、隙間に酵素を浸透させて野菜や果物を軟らかくする「凍結含浸技術」を応用。 【中国新聞 2012. 3.27朝刊 24面】“ ”A−014.農業環境技術研究所は、福岡県農業総合試験場、島根県農業技術センターと共同で、カキやナシなど果実の商品価値を著しく低下させる害虫フジコナカイガラムシについて、雌のにおいを出すフェロモンを使った効果的な駆除技術を開発した。フェロモンをわなに利用し、雄の発生を察知することで、効果的な農薬散布の時期を予測できるようになる。 【茨城新聞 2012. 3.31朝刊 21面】 【日本農業新聞 2012. 3.31朝刊 1面】 【化学工業日報 2012. 4. 5朝刊 4面】 ”A−002.山梨県酪農試験場は、栃木や神奈川など9県の畜産関連施設との共同研究で、凍結受精卵の移植による人工授精で、乳牛の雌牛を産ませる確率を高める方法を開発した。受精卵を凍結保存する際の不凍液などを改良し、細胞の生存性を高めることに成功した。平成24年度から性判別済みの受精卵の販売を始める予定。 【山梨日日新聞 2012. 3.28朝刊 28面】“ ”A−005.島根県農業技術センターは、加温栽培するブドウ「デラウェア」の夜温を2〜4月の間、1日置きに5度下げても、品質や生育に影響しないことを実証した。燃料(LPガス)の消費量を14%減らせたため、生産者の経営安定につながる技術として、普及に乗り出す。 【日本農業新聞 2012. 3.29朝刊 18面】“ ”A−013.米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は、二酸化炭素を原料に、遺伝子組み換え細菌と電気を使って液体燃料を製造することに成功した。細菌としてはラルストニア・ユートロファの遺伝子組み換え株を利用。実験では溶液1リットル当たり1.4グラム以上の混合燃料が得られた。 【日刊工業新聞 2012. 3.30朝刊 33面】“ ”A−024.佐賀県有明水産振興センターは、藤津郡太良町沖の有明海で実施したタイラギの移植試験で、砂地の干潟などに稚貝を移植する技術をほぼ確立した。生存率は約6割で、貝柱は一般の漁場より大きく成長。作業性を高めるため、手植えから稚貝をばらまく方式に変更し、いずれの試験区でも7割近くが自力で砂に潜った。 【佐賀新聞 2012. 4. 3朝刊 20面】“ ”A−027.滋賀県農業技術振興センターは、産業用無人ヘリコプターを使った水稲の生育測定技術を確立した。農研機構生研センターなどが開発した「携帯式作物生育情報測定装置」を無人ヘリに搭載し、高度3メートル、時速20キロで測定する。広い範囲の生育状況を一度に把握できるため効果的。 【日本農業新聞 2012. 4. 5朝刊 1面】“ ”A−034.(株)オーテック、岩手大学、農研機構東北農業研究センターは、共同で、シイタケ栽培で出る廃菌床を燃料にして燃油を使わず菌床を殺菌、廃菌床の処分もできるシステムを開発した。高温の油で処理することで、水分が多く通常は燃焼に向かない菌床も処理でき、ポリエチレンを含む袋を分別する必要もない。油は廃植物油を使う。 【日本農業新聞 2012. 4. 7朝刊 1面】“ ”A−044.石川県立大学は、コケの一種「ゼニゴケ」から高血圧予防などの効果がある医薬品原料を量産できることを確認した。従来の生産方法に比べ低コストな上、二酸化炭素吸収にもつながる。この医薬品原料は「プロスタグランジン」。植物からプロスタグランジンを生産したのは世界で初めて。 【北国新聞 2012. 4.10朝刊 34面】“ ”A−048.国際農林水産業研究センターは、(株)アイ・エム・ティー、マリンテック(株)と共同で、屋内型エビ生産システムを低価格化する。既存のバナメイエビ用システムは価格2億5000万円以上だが、1億−2億円にして自治体や養殖業者に普及させる。またクルマエビなどの高価なエビを養殖できるように改良する。 【日刊工業新聞 2012. 4.12朝刊 13面】“ ”A−053.千葉大学は、西洋ワサビ由来の酵素を使い、室温でセラミックスとビニルポリマーのコア−シェル粒子を合成する技術を確立した。酵素を触媒として使う合成法は毒性が低く温和な条件で反応するため、環境負荷が低い。また、酵素は反応後に元の構造に戻るため再利用できる。 【日刊工業新聞 2012. 4.12朝刊 1面】“ ”A−055.奈良先端科学技術大学院大学は、オレンジの皮からとれる香料「リモネン」を使って、ひも状のポリシランという高分子化合物を簡単にらせん状にできることを発見した。らせん状の化合物は偏光を回転させる性質を持つ「光学活性物質」として医薬品や甘味料で利用されている。 【日刊工業新聞 2012. 4.13朝刊 20面】“ |
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