MICS NEWS Vol.12 Number 4
          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             

”C−074.静岡県農林技術研究所は、緑肥・景観植物として栽培するレンゲソウに、水稲害虫の天敵であるクモ類のすみかとしての価値もあることを突き止めた。田植え前にレンゲの有無などで差がある水田数カ所を調べ、レンゲ植栽田が生息地になっていると判断。
            【日本農業新聞 2011.6.24朝刊 14面】“


”C−079.東京大学と(株)ミキモト真珠研究所は、体内で真珠を作るアコヤガイのほぼすべての3万種の遺伝子を特定した。真珠層の間のたんぱく質はさまざまな遺伝子から作られ、これが真珠層の成長を制御し、輝きを左右する鍵と考えられている。
                【毎日新聞 2011.6.23夕刊  9面】“


”C−081.理化学研究所は、親が受けたストレスが子孫に遺伝する仕組みの一端を解明した。ショウジョウバエを使った実験で、卵の状態で高熱にさらされるとDNAに結合するたんぱく質の作用で遺伝子の働き方が変わり、その変化が子孫まで伝わることを確かめた。
            【日経産業新聞 2011.6.24朝刊 11面】“


”D−002.理化学研究所は、「背骨を持たない脊椎動物」として知られるヌタウナギで背骨の痕跡を発見した。ヌタウナギは背骨が退化した状態にあると考えられ、ヌタウナギに背骨がないという前提で語られていた「背骨の進化過程」を覆す成果。
       【日刊工業新聞 2011.6.29朝刊 23面】
            【日本経済新聞 2011.6.29朝刊 38面】“


”D−010.東京大学は、植物が有害な塩への耐性を高めるのに役立つたんぱく質を突き止めた。「ARA6」というたんぱく質で、細胞での物質輸送にかかわっていた。細胞内に入ってきた塩分を外に出す機能を持つ可能性もある。 
         【日経産業新聞 2011.6.29朝刊  8面】“


”D−011.東京大学は、農業生物資源研究所、慶應義塾大学、福岡大学との共同研究で、遺伝子組み換え技術を使って、昆虫のカイコガを高感度のにおいセンサーに利用することに成功した。半導体などを使った従来のセンサーに比べて、1000倍近い感度があり、爆発物の探索や病気の早期発見などに役立つと期待される。
          【読売新聞 2011.7. 2朝刊 37面】
            【日刊工業新聞 2011.7. 4朝刊 16面】“


”D−017.東京医科歯科大学は、体外受精の方法の一つで、顕微鏡を使い精子を卵子に直接注入する「顕微授精」で生まれたマウスの子は、生後しばらくの間、一部の遺伝子の働きが過剰になったり、逆に少なかったりする場合があることを発見した。
       【茨城新聞 2011.7. 3朝刊 17面】“


”D−037.自然科学研究機構基礎生物学研究所は、ショウジョウバエの実験で、生殖細胞や体細胞が持つ「Sx1」と呼ばれる遺伝子が、精子や卵子ができるうえで重要な働きをするのを突き止めた。Sx1が働くと生殖細胞は卵子になり、働きが抑制されると精子になるという。 
           【日経産業新聞 2011.7. 8朝刊  9面】“


”D−038.水産総合研究センターは、沖縄県八重山地方で漁獲される海水魚の集結時間を確認した。水中カメラで産卵行動の撮影に世界で初めて成功した。産卵場で生み出された卵がどこに運ばれて生育場となるのか推定できる可能性がある。
          【化学工業日報 2011.7. 8朝刊  9面】“


”D−040.早稲田大学理工学術院は、ヒト染色体の中心に当たる部分で、細胞分裂などを正確に管理するのに必要なセントロメア領域の基本的な立体構造を世界で初めて解明した。細胞が自己複製する際の重要な仕組み解明、ダウン症や細胞のがん化機構の理解を進めるうえで、大きな発見といえる。
            【化学工業日報 2011.7.11朝刊  9面】“


”D−049.富山県中央植物園は、夏に一晩だけ白い大輪を咲かせるゲッカビジン(月下美人)の種子の採取と発芽に初めて成功した。同じ個体を挿し木で増やした「クローン」株が多い日本国内で、結実するのは珍しい。ゲッカビジンは、南米の熱帯雨林原産でサボテンの仲間。夏の夜、直径20センチほどの花を咲かせる。
          【北日本新聞 2011.7.14朝刊 31面】





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